建設業許可を取るために必要な「財産的基礎」とは?

建設業許可を取るために必要な「財産的基礎」とは?

~お金のことで不安な方にもわかりやすく解説~


「建設業を始めたいけれど、許可を取るにはお金が必要って聞いた」
「“財産的基礎”って、難しそうでちょっと不安」

そんなふうに感じたことはありませんか?

建設業は、材料費や人件費、機械の購入やリースなど、はじめに多くの資金が必要になる業種です。
そのため、建設業の許可を取るときには「この会社や個人は、ちゃんと仕事を続けられる体力があるか?」という点を見られます。

そこで重要になるのが「財産的基礎」という考え方です。
ここでは、建設業許可の申請に必要な財産的基礎の内容について、やさしい言葉で解説していきます。


財産的基礎とは?

財産的基礎とは、簡単に言えば「工事を最後まできちんと進めるための、お金の準備があるかどうか」を確認するものです。

工事の途中で資金が足りなくなってしまうと、材料の購入や職人さんの給料が払えなくなり、工事が止まってしまうこともあります。
こうしたトラブルを防ぐために、建設業許可を出すときには「この人(会社)は大丈夫か?」という目線で、財務状況がチェックされるのです。


一般建設業の許可に必要なお金の条件

一般建設業の許可を申請する場合、次のいずれか1つの条件を満たしていれば問題ありません。

  1. 自己資本が500万円以上あること
    自己資本とは、借金などを引いたあとに手元に残っている、いわば「本当の自分のお金」のことです。
    法人であれば決算書の「純資産」という項目で判断されます。
    個人であれば、開業時に用意したお金や、これまでに積み上げた利益などが含まれます。

  2. 500万円以上の資金を確保できること
    自己資本が500万円に足りない場合でも、融資や不動産などを使って資金を調達できる力があると認められれば大丈夫です。

その際は、以下のような書類を使って証明します。
・融資証明書(銀行など)
・預金残高証明書(金融機関の口座残高)
・不動産の評価証明書や登記事項証明書など

どの書類を使えばいいかは、申請する都道府県によって細かく異なることもありますので、事前に確認するのがおすすめです。

  1. 過去5年間、建設業の許可を持って事業を継続していたこと
    すでに建設業の許可を持ち、5年以上にわたって安定して事業を行っていた実績がある場合は、それ自体が信頼につながります。
    この場合も、財産的基礎があると認められます。


特定建設業の許可を取るには、さらに厳しい条件がある

特定建設業は、下請け業者を使った大きな工事を元請けとして請け負うための許可です。
その分、会社としての責任も重くなるため、財産に関する条件も厳しくなっています。

以下の4つの条件すべてを満たす必要があります。

  1. 資本金が2,000万円以上あること
    資本金は、会社を設立したときに出資されたお金のことです。
    これが2,000万円以上であることが求められます。

  2. 自己資本が4,000万円以上あること
    借入金などを引いたあとに残る、会社の「本当のお金」が4,000万円以上あることが条件です。

  3. 欠損が資本金の20パーセント以下であること
    欠損とは赤字のことを指します。
    資本金に対して赤字の割合が多すぎると、経営の安定性が疑われるため、赤字が2割以内におさまっている必要があります。

  4. 流動比率が75パーセント以上であること
    流動比率とは、日々の支払い能力を判断するための指標です。
    計算式は「流動資産 ÷ 流動負債 × 100」です。
    この比率が75パーセントを下回っていると、支払いに不安があると判断される可能性があります。


たとえば、こんな例があります

ある方が建設業の許可を申請しようと準備を進めていたところ、自己資本が500万円に足りていないことがわかりました。
そこで銀行からの融資証明書と、名義が本人の不動産の評価証明書を提出し、資金を用意できる体制が整っていることを示しました。
このようにして、申請が無事に通ったという例もあります。

このように、自己資本が条件に満たない場合でも、他の方法で証明できる可能性はあります。
だからこそ、早めに準備しておくことがとても大切なのです。


許可を取ったあとも注意が必要です

建設業の許可は、一度取ってしまえばそれで終わりではありません。
許可には5年ごとの更新があり、その際にも財産的基礎が再び確認されることがあります。

更新時に自己資本が減っていたり、流動比率が下がっていると、更新ができないケースもあります。
許可を取ったあとも、経営の安定を意識して、日々の数字に目を向けておくことが大切です。


今の状態で大丈夫か、不安な方へ

「うちの会社は条件を満たしているのかな」
「どうやって証明書をそろえたらいいかわからない」
「財産的なことって、正直ちょっと苦手で…」

そんなふうに感じる方も多いと思います。
ですが、条件をクリアする方法は一つではありません。
今の状況を確認するだけでも、次に進むヒントが見えてきます。


許可申請でお困りのときは、ぜひご相談ください

当事務所では、建設業許可の申請サポートを行っています。
財産的基礎に関する内容のご説明や、必要書類のご案内、申請書の作成まで、しっかりサポートいたします。

「この条件で申請できるか知りたい」
「必要な書類がよくわからない」

そんなときは、お電話やLINE、メールなど、気軽にご連絡ください。
ご相談は無料です。

あなたの事業がスムーズにスタートできるよう、全力でお手伝いします。

あらかき行政書士事務所
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参考リンク:建設業許可の基準(国土交通省)

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