複数の業種で経験を積んだ人も、技術者になれる
「いろんな現場を渡り歩いてきたけど、業種がバラバラ。これって建設業許可では不利?」
そう不安に思う方は多いです。でも、結論から言うと大丈夫です。条件を満たせば、複数業種の経験でも「営業所技術者」として認められます。
この記事では、その条件と、沖縄での申請先をやさしく整理します。
営業所技術者とは?(旧・専任技術者)
営業所技術者とは、建設業許可を取る営業所ごとに、常勤で1人置く技術の責任者です。
もともと「専任技術者」と呼ばれていましたが、2024年12月の建設業法改正で「営業所技術者」に名前が変わりました。沖縄を含む各都道府県では2025年2月から、この呼び方で手続きが行われています。呼び名は変わりましたが、なるための条件(資格や実務経験)は基本的にそのままです。
ふつうは「1業種で10年」。でも緩和がある
資格を持たず、実務経験だけで営業所技術者になる場合、原則は1つの業種で10年以上の経験が必要です。
ただ、関連する業種をまたいで経験を積んできた人には、年数を緩める特例があります。これが、複数業種の人にとって大事なポイントです。
複数業種の緩和ルール(12年+8年)
建設業法施行規則の第7条の3で、こう定められています。
関連する2つの業種を合わせて12年以上の経験があり、そのうち申請する業種で8年を超える経験があれば、その業種の営業所技術者になれます。
注意したいのは「8年を超える」という点です。8年ちょうどでは足りないので、端数まで確認しておきましょう。
イメージしやすい例を挙げます。
- 大工8年+内装仕上8年(合計16年)→ 大工と内装仕上、両方の営業所技術者になれる
- しゅんせつ8年+土木一式の経験 → 土木一式の年数を足して、しゅんせつの営業所技術者になれる
対象になる業種の組み合わせ
緩和が使えるのは、次の組み合わせです。いずれも「合計12年以上・申請業種で8年超」が条件です。
| 申請したい業種 | 合算できる経験の組み合わせ |
|---|---|
| 大工工事 | 建築一式 + 大工 |
| とび・土工工事 | 土木一式 + とび・土工 |
| 屋根工事 | 建築一式 + 屋根 |
| しゅんせつ工事 | 土木一式 + しゅんせつ |
| ガラス工事 | 建築一式 + ガラス |
| 防水工事 | 建築一式 + 防水 |
| 内装仕上工事 | 建築一式 + 内装仕上 |
| 熱絶縁工事 | 建築一式 + 熱絶縁 |
| 水道施設工事 | 土木一式 + 水道施設 |
| 解体工事 | 土木一式/建築一式/とび・土工 のいずれか + 解体 |
解体工事は追加の注意
解体工事は、実務経験の年数だけでは足りない場合があります。技術者になるには、解体工事の資格か、登録解体工事講習の受講などが別に求められることがあります。自分が該当するか、申請前に確認しておくと安心です。
実務経験を証明する書類
経験を証明するには、次のような書類が必要です。
- 工事の契約書や請求書など(期間・金額・工事名が分かるもの)
- その期間に在籍していたことが分かる書類(健康保険証の写しなど)
- 実務経験証明書(期間と内容を記載したもの)
書類が足りないと、せっかくの経験が認められないことがあります。年数の根拠を、できるだけそろえておきましょう。
沖縄での申請窓口
沖縄県内に営業所がある場合、建設業許可は沖縄県知事の許可になります。窓口は沖縄県(土木建築部の建設業担当)です。
経験年数の数え方や、どの組み合わせが使えるかは、ケースで変わります。判断に迷う部分は、申請前に窓口か専門家に確認するのが確実です。
自分でできる人/行政書士に任せた方がいい人
申請は自分でもできます。ただ、向き不向きがあります。
自分でやりやすい人
- 1つの業種で経験年数がはっきり足りている
- 契約書など証明書類がきれいにそろっている
- 平日に窓口へ通える時間がある
任せた方がラクな人
- 複数業種の経験を合算して申請したい
- 解体工事など、条件が複雑な業種を狙っている
- 証明書類が古くて、そろえ方が分からない
よくある質問(FAQ)
Q. 専任技術者と営業所技術者は別物ですか?
同じものです。2024年12月の法改正で「専任技術者」から「営業所技術者」に名前が変わりました。役割や要件はほぼそのままです。
Q. 経験が8年ちょうどでも申請できますか?
緩和ルールは「8年を超える」経験が条件です。8年ちょうどだと足りない場合があるので、月単位で確認しておきましょう。
Q. 資格があれば実務経験はいりませんか?
該当する国家資格があれば、長い実務経験がなくても要件を満たせます。資格と経験、どちらの道があるか確認するのがおすすめです。
Q. 2つの業種で同時に技術者になれますか?
条件を満たせば可能です。たとえば大工8年と内装仕上8年なら、両方の営業所技術者として認められます。
沖縄で建設業許可を考えているなら
複数業種の経験を合算できるかは、年数の数え方ひとつで結論が変わります。「自分の経歴だと、どの業種で申請できるの?」という個別の判断は、調べるより聞いた方が早いことが多いです。
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