一般社団法人と公益法人の違いとは?わかりやすく解説します
「会社をつくりたいけれど、一般社団法人と公益法人ってどう違うの?」
そんな疑問を持っている方は意外と多いのではないでしょうか?
この記事では、それぞれの法人の特徴や設立の手続き、そしてメリット・デメリットを、初めての方にもわかりやすく解説します。
一般社団法人とは?
一般社団法人は、営利を目的としない法人です。
たとえば、地域のスポーツクラブやボランティア団体など、共通の目的を持つ人々の集まりを法人化する際に活用されます。
大きな特徴は、活動内容に特別な制限がなく、自由度の高い運営が可能であることです。
公益法人とは?
公益法人は、社会全体の利益のために活動する法人です。
活動内容は、文化、教育、福祉、環境保護など幅広く、公益性の高さが求められます。
また、公益法人は以下の2種類に分けられます。
- 公益社団法人:人の集まりを基盤とする組織
- 公益財団法人:資産や基金を基盤とする組織
この2つの法人は、国の「公益認定」を受ける必要があります。
認定を受けることで、税制面の優遇などのメリットがある一方、厳しい基準を満たす必要があるため、申請には準備と時間が必要です。
公益法人として認められる活動例
公益法人が行うべき活動は、「社会に役立つこと」が前提となります。
たとえば:
- 高齢者や障害者を支援する福祉活動
- 地域の文化・スポーツを広めるイベント
- 環境保護やリサイクル推進の活動
これらの活動を通じて、不特定多数の人々に利益をもたらすことが求められます。
法人設立の流れと違い
▼一般社団法人の場合
- 必要書類をそろえて法務局に登記するだけで設立可能
- 許可や認定は不要なので、比較的スムーズに立ち上げられます
▼公益法人の場合
- まずは一般社団法人または一般財団法人を設立
- その後、国の「公益認定」を申請し、審査を経て認定を受ける
- 設立までに時間と手間がかかるのが特徴です
法律改正で法人設立が身近に!
以前は、法人設立に国の許可が必要で、手続きが非常に煩雑でした。
しかし、法改正により、一般社団法人・一般財団法人は登記のみで設立可能になりました。
この制度変更によって、個人や小規模団体でも気軽に法人を立ち上げやすくなり、社会活動や地域団体の法人化がぐっと身近になっています。
一般社団法人がおすすめなケース
以下のような方には、一般社団法人の設立が向いています。
- 地域活動を法人化したい(例:町内会、スポーツ団体など)
- 自由な運営で収益事業も組み合わせたい
- 許可申請や認定を経ず、スピーディーに法人を立ち上げたい
まとめ:選ぶべき法人は目的次第
「一般社団法人」と「公益法人」、どちらを選ぶかはあなたの活動目的によって変わります。
- 自由度とスピード重視なら、一般社団法人
- 社会的な貢献と税制優遇を重視するなら、公益法人
法人設立には専門的な知識が必要な場面もあります。
もし迷ったり、不安な点がある場合は、専門家に相談してみるのがおすすめです。
会社設立や法人化でお困りの方は、
あらかき行政書士事務所までお気軽にご相談ください。
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