認定風俗営業者とは?|安心して営業を続けるための信頼制度をやさしく紹介
「毎回の手続きが大変…」「改装のたびに警察へ申請、正直めんどう…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
ルールを守ってまじめに営業しているお店ほど、
「ちゃんとしているのに、どうして?」と疑問を持つこともあるかもしれません。
そんなお店に向けて作られたのが、「認定風俗営業者」というしくみです。
これは、警察(公安委員会)が「このお店はとくに安心できる営業をしている」と判断した場合に、
一部の手続きをかんたんにしてくれるという制度です。
この記事では、認定風俗営業者の制度について、どんなメリットがあるのか、
申請に必要な条件や、認定後に気をつけることをやさしく解説していきます。
認定風俗営業者ってなに?
認定風俗営業者とは、風俗営業の許可を受けて営業しているお店のうち、
日ごろの営業がとても適正で、店内の設備もしっかり整っていると、
警察が判断したお店のことです。
この制度は、風営法の「第10条の2」で決められていて、
条件を満たしているお店が申請をすると、警察(公安委員会)が審査して認定します。
つまり、「ただ許可を持っているだけ」ではなく、
日々の営業がルールに沿ってしっかりできていることが求められるということです。
認定されるとどうなるの?
認定されると、もっとも大きなメリットは、
お店の構造や設備を変更するときに、事前の「承認申請」がいらなくなることです。
ふつうは、店内のレイアウトを変えたりする場合、 あらかじめ警察に申請して、許可をもらう必要があります(風営法第9条第1項)
でも、認定風俗営業者になると、その申請が不要になり、 変更したあとに「届出」を出すだけでOKになります(第9条第5項)
これにより、改装や配置変更の自由度が高くなり、
手続きの手間や時間がぐんと減らせるようになります。
認定を受けるための条件って?
この制度を使うには、次のような条件を満たす必要があります。
- 風営法違反などの大きなトラブルが過去にない
- お店の構造や設備が、法律の基準をちゃんと守っている
- 帳簿や営業記録をきちんとつけている
- 暴力団など反社会的勢力とのつながりがない
- スタッフの教育や防犯対策ができている
これらをクリアして、申請書と必要な書類を警察に提出し、
認定を受けられるかどうかの審査を受けます。
ただし、一度認定されたからといって油断はできません。
日ごろの営業姿勢が評価されている制度なので、継続的な信頼が大切です。
認定された後に気をつけること
認定風俗営業者になると、構造変更のときに承認申請が不要になる反面、
自分で営業の適正さを保っていくことが必要になります。
たとえば、
- お店を改装したときは、必ず届出を出す
- 帳簿や記録をきちんと保管しておく
- 営業内容がルール通りか、定期的に自分で点検する
といったことが求められます。
つまり、自由になるぶん、責任も大きくなるということです。
制度のもとになっている法律
この制度は、以下の法律に基づいてつくられています。
- 風営法第10条の2:警察は、営業が特に適正なお店を認定できる
- 風営法第9条第5項:認定されたお店には、構造変更時の事前承認は必要ない
しっかりした法的な仕組みの上にある制度なので、安心して利用できます。
こんなお店におすすめ!
この制度は、たとえばこんなお店におすすめです。
- トラブルもなく、長く安定して営業を続けている
- 今後、お店のレイアウトを変える予定がある
- 行政や地域からの信頼度を高めたい
- 将来に向けて、より自由な営業ができるようにしておきたい
認定を受けることで、「信頼されるお店」としての評価が上がり、
これから先の営業にもプラスになる制度です。
最後に|信頼のある営業を続けたいあなたへ
認定風俗営業者の制度は、手続きをラクにするだけでなく、
「安心して任せられるお店」という評価にもつながる制度です。
まだ必要ないと思うかもしれませんが、
将来を見すえて検討してみる価値は十分にあります。
「うちは対象になるのかな?」と思った方は、
那覇市・沖縄南部でサポートを行っている「あらかき行政書士事務所」まで、
お気軽にご相談ください。