- 1 女性スタッフの接客はどこまでOK?風営許可が必要になる境界線
女性スタッフの接客はどこまでOK?風営許可が必要になる境界線
「カウンター越しに話すだけなら大丈夫ですよね?」
「お客様にお酒を作るくらいなら問題ないですか?」
「カラオケで少し盛り上げるだけでも、風営許可が必要ですか?」
スナック、バー、ラウンジなどを始めるときに、多くの方が迷うのが、
女性スタッフの接客がどこから“接待”になるのかという点です。
飲食店営業許可を取っていれば、そのまま営業できると思っている方もいます。
しかし、実際の営業内容によっては、飲食店営業許可だけでは足りず、風俗営業許可が必要になる場合があります。
特に注意したいのは、
「お客様と話しているだけ」
「お酒を出しているだけ」
と思っていても、営業の実態によっては、警察から接待を伴う営業と判断される可能性があることです。
この記事では、風営許可が必要になる接客の境界線について、具体例を入れながらわかりやすく説明します。
風営法でいう「接待」とは?
風営法でいう接待とは、簡単にいうと、
お客様を楽しませるために、特定のお客様に対して積極的に接客することです。
たとえば、通常の飲食店であれば、
- 注文を聞く
- お酒を作る
- 料理を運ぶ
- 会計をする
- 空いたグラスを下げる
このような接客はよくあります。
これだけで、すぐに接待になるわけではありません。
ただし、スタッフが特定のお客様につき、会話を盛り上げたり、お酌をしたり、カラオケに付き合ったりして、
お客様がそのスタッフとの時間を楽しみに来店しているような状態になると、接待と判断される可能性があります。
つまり大事なのは、
お酒を出しているかどうかではなく、スタッフがお客様を楽しませる役割をしているかどうかです。
接待と判断されやすい具体例
例1:お客様の近くについて長く会話する
スタッフが特定のお客様の近くにつき、長い時間、会話の相手になるような場合は注意が必要です。
たとえば、
- お客様の近くにずっと立って会話する
- 常連客の近況や私生活の話を聞く
- 「最近来てくれなかったですね」と親しい雰囲気で話す
- お客様がスタッフとの会話を目的に来店している
このような営業スタイルは、通常の飲食店の接客を超えて、接待と判断される可能性があります。
一方で、注文を聞くときや料理を出すときに、
「今日は暑いですね」
「いつもありがとうございます」
と軽く会話する程度であれば、直ちに接待になるとは限りません。
ポイントは、会話の長さ・内容・お客様との距離感です。
例2:お酌をしたり、水割りを作り続ける
お酒を提供するお店では、ここもよく問題になります。
たとえば、
- お客様のグラスが空くたびにスタッフがお酒を作る
- お客様の横や近くで水割りを作る
- 「もう一杯どうですか?」と積極的にすすめる
- 会話をしながら継続してお酒を提供する
このような場合は、接待と判断される可能性があります。
反対に、カウンター内で注文を受け、お酒を作って提供し、その場を離れるだけであれば、通常の飲食提供に近いと考えられます。
同じ「お酒を作る」でも、
作って出すだけなのか
お客様の相手をしながら続けて提供しているのか
で判断が変わってきます。
例3:カラオケで一緒に歌う・盛り上げる
スナックやバーで特に注意したいのが、カラオケです。
たとえば、
- お客様と一緒に歌う
- お客様の歌に手拍子をする
- 「上手ですね」と盛り上げる
- マイクを渡して歌うようにすすめる
- 特定のお客様の近くで歌を聞いて盛り上げる
このような行為は、接待と判断される可能性があります。
カラオケ機器を置いていて、お客様同士が自分たちで歌っているだけなら、必ずしも接待とは限りません。
しかし、スタッフが積極的にカラオケを盛り上げたり、特定のお客様と一緒に楽しむ形になっている場合は注意が必要です。
例4:ゲームやダーツを一緒にする
お店によっては、ダーツ、カードゲーム、ボードゲームなどを置いている場合もあります。
このとき、
- スタッフがお客様と一緒にゲームをする
- 特定のお客様の相手になって遊ぶ
- 勝ち負けで盛り上げる
- ゲームを通じてお客様との距離を縮める
このような営業スタイルも、接待と判断される可能性があります。
お客様同士で遊んでいるだけなら問題になりにくいですが、スタッフが一緒に参加して、お客様を楽しませる役割をしている場合は注意が必要です。
例5:身体に触れる接客
身体に触れる接客は、特に注意が必要です。
たとえば、
- 手を握る
- 肩に触れる
- 身体を寄せる
- 密着する
- 口元まで飲み物を持っていく
このような行為は、接待と判断される可能性が高くなります。
もちろん、酔ったお客様を安全のために支える、転倒しそうなお客様を介助するなど、必要な対応は別です。
しかし、営業上のサービスとして身体に触れるような接客は、風営法上のリスクが高いと考えた方が安全です。
カウンター越しなら風営許可はいらない?
よくある誤解が、
「カウンター越しなら接待ではない」
という考え方です。
たしかに、カウンター内で注文を受け、飲み物を作り、簡単な会話をするだけなら、通常のバー営業に近い場合もあります。
しかし、カウンター越しでも、実態として次のような営業をしている場合は注意が必要です。
- 特定のお客様と長時間会話している
- スタッフ目当てでお客様が来店している
- お客様の名前、誕生日、私生活を覚えて親密に接している
- 「次も来てね」「会いに来てくれて嬉しい」など個人的な関係を感じさせる接客をしている
- お客様ごとに担当スタッフのような雰囲気がある
- お客様の歌や会話をスタッフが積極的に盛り上げている
このような場合は、席が隣でなくても、
お客様を楽しませるための接客と判断される可能性があります。
大切なのは、カウンター越しかどうかではありません。
実際にどのような接客をしているかです。
風営許可が不要になりやすい接客の例
反対に、風営許可が不要と判断されやすいのは、
飲食の提供を中心にした営業です。
たとえば、
- 注文を受ける
- 飲み物や料理を出す
- 会計をする
- 空いた皿やグラスを下げる
- 席へ案内する
- 軽いあいさつや世間話をする
- カウンター内で注文に応じてお酒を作る
- お客様同士でカラオケを楽しんでいる
このような内容であれば、通常の飲食店の接客に近いといえます。
ただし、ここで大事なのは、
お店の実態として、スタッフがお客様を楽しませる役割をしていないことです。
表向きは「バー」として営業していても、実際にはスタッフとの会話やカラオケ、お酌、指名のような雰囲気でお客様を集めている場合は、風営許可が必要になる可能性があります。
判断に迷いやすいケース
ケース1:女性スタッフがカウンター内で話すだけ
短いあいさつや注文時の会話だけなら、接待とまでは言いにくい場合があります。
ただし、特定のお客様と長時間話し込んだり、会話を楽しみに来店している状態になると、接待と判断される可能性があります。
ケース2:お客様にドリンクをすすめる
メニューの説明として、
「こちらが人気です」
「今日はこのお酒があります」
と案内する程度なら、通常の接客に近いです。
しかし、
「私も一緒に飲んでいいですか?」
「もう一杯入れてください」
「ボトル入れてくれたら嬉しい」
といった形で、スタッフとの関係性を使って注文を促す場合は注意が必要です。
ケース3:カラオケで拍手するだけ
店内全体に対して軽く拍手する程度であれば、すぐに接待とは言いにくい場合があります。
しかし、特定のお客様の近くで、
「上手ですね」
「もう一曲歌ってください」
と盛り上げたり、一緒に歌ったりする場合は、接待と判断される可能性があります。
ケース4:常連客と仲良く話す
常連客がいること自体は問題ではありません。
問題になるのは、スタッフが特定のお客様と親密な雰囲気を作り、その関係性をお店の売上につなげているような場合です。
「常連だから少し話す」程度なのか、
「そのスタッフに会うために来店している」状態なのかで、リスクは変わります。
接待にあたる可能性がある行為チェックリスト
次の項目に当てはまる場合は、風営許可が必要になる可能性があります。
□ 特定のお客様の近くで長く会話している
□ お客様のグラスに継続してお酌をしている
□ スタッフがお客様にドリンクを積極的にすすめている
□ お客様と一緒にカラオケを歌っている
□ お客様の歌に手拍子や合いの手を入れて盛り上げている
□ スタッフがお客様と一緒にゲームやダーツをしている
□ お客様が特定のスタッフを目当てに来店している
□ 担当スタッフや指名のような雰囲気がある
□ 手を握る、肩に触れるなどの身体接触がある
□ スタッフとの親密な関係を売りにしている
1つでも当てはまるから、すぐに違反と決まるわけではありません。
ただし、複数当てはまる場合は、営業スタイルを見直した方が安全です。
「うちのお店は大丈夫?」と思った方へ
ここまで読んで、
「うちも少し当てはまるかも」
「飲食店営業許可だけで大丈夫なのか不安」
「深夜営業の届出で足りるのか知りたい」
と思った方もいるかもしれません。
風営許可が必要かどうかは、お店の場所、営業時間、接客内容、カラオケの有無、スタッフの動き方によって判断が変わります。
あらかき行政書士事務所では、LINEから風営許可に関するご質問を受け付けています。
まだ正式に依頼するか決まっていない段階でも大丈夫です。
まずは、現在考えている営業スタイルをLINEで送っていただければ、確認すべきポイントをご案内します。
たとえば、
- スナックを始めたい
- バーを開業したい
- 女性スタッフを入れる予定がある
- カラオケを置きたい
- 深夜まで営業したい
- 風営許可が必要か知りたい
このような段階でもご相談いただけます。
まずはLINEで、
「風営許可について相談したい」
と送ってください。
無許可営業には大きなリスクがあります
風営許可が必要な営業を、許可を取らずに行うと、無許可営業となる可能性があります。
無許可営業と判断された場合、営業停止や処分だけでなく、罰則の対象になることもあります。
特に怖いのは、
「知らなかった」
「他のお店もやっていると思った」
「小さい店だから大丈夫だと思った」
という理由では済まないことです。
また、警察の立ち入りや指導を受けると、営業を続けること自体が難しくなる場合もあります。
お店を長く続けたいのであれば、開業前の段階で、営業スタイルと許可の要否を確認しておくことが大切です。
風営許可は物件契約前の確認が大切です
風営許可が必要かどうかは、営業内容だけでなく、店舗の場所や構造にも関係します。
たとえば、
- その場所で風営許可が取れるか
- 近くに学校や病院などの保護対象施設がないか
- 客室の見通しに問題がないか
- 店内の明るさに問題がないか
- 図面や求積図を作成できる状態か
- 深夜営業の届出で足りるのか
- 風俗営業許可まで必要なのか
このような点を確認する必要があります。
物件を契約したあとで、
「この場所では許可が取れない」
「内装を直さないといけない」
「予定していた営業ができない」
となると、余計な費用や時間がかかってしまいます。
そのため、風営許可については、
物件を借りる前・内装工事を始める前に確認するのが安全です。
あらかき行政書士事務所でサポートできること
あらかき行政書士事務所では、沖縄県内でスナック、バー、ラウンジなどを開業したい方に向けて、風営許可に関するご相談をお受けしています。
主なサポート内容は、次のとおりです。
- 風営許可が必要かどうかの確認
- 飲食店営業許可だけで営業できるかの確認
- 深夜酒類提供飲食店営業の届出で足りるかの確認
- 風俗営業許可を取るべきかの判断
- 店舗の場所の確認
- 図面・求積図の作成
- 照度など店舗要件の確認
- 警察署への申請書類作成
- 開業前に確認すべき注意点の整理
初めて風営許可を取る方にも、できるだけわかりやすくご説明します。
まとめ|カウンター越しでも、接客内容によっては風営許可が必要です
女性スタッフの接客があるお店では、
「カウンター越しだから大丈夫」
「少し話すだけだから大丈夫」
と簡単には判断できません。
大切なのは、スタッフが通常の飲食提供をしているだけなのか、
それとも、お客様を楽しませるために積極的な接客をしているのかです。
特定のお客様と長く会話する。
お酌をする。
カラオケを一緒に歌う。
ゲームの相手をする。
身体に触れる。
このような営業を予定している場合は、風営許可が必要になる可能性があります。
風営許可で迷ったら、まずはLINEでご相談ください
風営許可は、開業してから慌てて確認するよりも、物件を借りる前・内装工事を始める前に確認しておく方が安全です。
特に、
- 女性スタッフの接客がある
- カラオケを置く予定がある
- お酌をする可能性がある
- 深夜まで営業したい
- スナックやラウンジを始めたい
- バーとして開業したいけれど、風営許可が必要か分からない
このような場合は、早めに確認しておくことをおすすめします。
あらかき行政書士事務所では、LINEから風営許可に関するご質問を受け付けています。
まだ正式に依頼するか決まっていなくても大丈夫です。
「この段階で相談していいのかな?」という状態でも問題ありません。
まずはLINEで、
「風営許可について相談したい」
と送ってください。
現在考えているお店の営業スタイルを確認したうえで、
風営許可が必要になりそうか、深夜営業の届出で足りそうか、物件契約前に何を確認すべきかをご案内します。
あなたのお店を安心してスタートできるよう、開業前の段階からサポートいたします。
