退去したのに敷金が返ってこない。それ、おかしいかもしれません
敷金は、大家さんに「預けた」お金です。家賃の滞納や、わざと壊した部分の修理がなければ、本来は戻ってきます。
それなのに「返ってこない」「高い修理代を引かれた」というトラブルは、那覇市でも沖縄県内でも珍しくありません。
まずは落ち着いて、何にいくら引かれたのかを確認するところから始めましょう。
どうすればいい? まず大家さんや管理会社に、敷金の使いみちが分かる明細を出してもらいましょう。
借主が払うもの・払わなくていいもの
ここが一番大事なところです。退去時の修理代は、すべて借主が払うわけではありません。
国土交通省のガイドラインでは、負担の線引きがこう決まっています。
| 借主が払わなくていい(大家さん負担) | 借主が払うことがある |
|---|---|
| 日光による壁紙の色あせ | タバコのヤニ汚れ・においの除去 |
| 家具を置いてできたへこみ・跡 | こぼしたシミを放置してできたカビ |
| 画びょうの穴など、ふつうの生活でつく程度の跡 | ペットがつけた傷・におい |
| 設備が古くなったことによる自然な劣化 | 不注意で壊した部分 |
ポイントは、ふつうに住んでいてついた汚れや、時間がたって古くなった分(経年劣化)は、借主の負担ではないということです。
どうすればいい? 請求された項目を1つずつ、「ふつうに使っていてできたものか」「自分が壊したものか」で分けてみましょう。
契約書の「特約」で変わることもあります
ただし、契約書に特別な約束(特約)が書かれている場合は、話が変わることがあります。
たとえば「退去時のハウスクリーニング代は借主負担」と書かれていれば、その分は払うことになる場合があります。
とはいえ、借主にあまりに不利な特約は、認められないこともあります。特約があるからといって、何でも払う必要はありません。
どうすればいい? まず賃貸契約書を開いて、「特約」の欄に何が書いてあるかを確認しましょう。
内容証明で「返してください」と正式に伝える
話し合っても返ってこないときは、内容証明郵便を使います。
内容証明とは、「いつ・誰に・どんな内容で請求したか」を郵便局が証明してくれる仕組みです。記録に残るので、口頭よりも本気度が伝わり、あとで裁判などに進む場合の証拠にもなります。
書くときに入れる主な内容はこちらです。
- 物件名と、いつからいつまで借りていたか
- 退去した日
- 預けていた敷金の額
- 返してほしい金額
- 支払いの期限と振込先
感情的に責めるのではなく、事実を淡々と書くのがコツです。
どうすればいい? まず「預けた敷金の額」と「納得できない請求項目」を紙に書き出して整理しましょう。
自分でやる人/行政書士に頼んだ方がいい人
金額が小さく、相手と話が通じるなら、自分で進められることもあります。目安はこうです。
自分でやってもいい人
- 引かれた金額が少なく、明細もはっきりしている
- 大家さんが個人で、話し合いができる
行政書士に頼んだ方がいい人
- 何にいくらか分からない高額な請求をされた
- 管理会社が取り合ってくれない
- 文面に自信がない/関係をこじらせず冷静に出したい
内容証明そのものの作成は、行政書士がお手伝いできます。ただし、相手と金額を交渉する代理や、裁判・調停の代理は弁護士の役割です。大きく揉めて法的手続きに進む場合は、弁護士に相談してください。
どうすればいい? 迷ったら、請求の明細と契約書を手元に用意して、一度相談してみるのが近道です。
よくある質問
Q. 敷金は必ず全額返ってきますか?
未払いの家賃や、借主が負担する修理があれば、その分を引いた残りが返ってきます。何もなければ全額戻るのが原則です。
Q. 退去してから時間がたっていても請求できますか?
敷金を返してもらう権利にも期限(時効)があり、数年で請求できなくなることがあります。心当たりがあれば、早めに動くのが安心です。
Q. 「ハウスクリーニング代」は払わないとダメですか?
契約書に特約があれば、払うことになる場合があります。なければ、ふつうに使っていた範囲の汚れまで借主が負担するとは限りません。明細と契約書を確認しましょう。
※負担の線引きは、部屋の状態や契約内容で変わります。判断に迷うときは、明細を手元に確認してください。
敷金トラブルは、契約書の特約や請求の中身でケースがそれぞれ違います。
あなたの明細を見ながら、返してもらえそうか・どう進めるかをお伝えします。まずはLINEでお気軽にご相談ください。
