追加工事の未払いを回収する方法|内容証明での請求手順

追加工事の代金が支払われないとき|内容証明で回収する手順(改訂版)

「急ぎで追加工事を頼まれて作業したのに、代金を払ってもらえない」
「口約束だったから証明できないと言われた」
「完成後、相手と連絡がつかなくなった」

建設業・内装業では、こうした“追加工事の未払いトラブル”は少なくありません。
しかし、そのまま諦めなくても大丈夫です。
適切な手順を踏むことで、請求できるケースは多くあります。

この記事では、今の構成を保ちながら、さらに読みやすく整理した対処の流れを紹介します。


「とりあえずやっといて」はトラブルの始まり

現場では、その場の流れで追加依頼に応じてしまうことがあります。
たとえば、施主や元請けから「これもお願い」と言われれば、つい作業に入ってしまいがちです。

ところが、工事が終わったあとに問題が起きます。
たとえば、次のように言われることがあります。

  • 「そんな追加、頼んでいません」

  • 「契約書に書いていないから払えません」

  • 「完成していないと聞いています」

こちらは善意で動いているのに、代金が支払われない。
そのまま放置すると、結果的に泣き寝入りにつながります。

だからこそ、途中からでも証拠が残る形へ切り替えることが重要です。


STEP1:口約束でも「契約」と認められる場合があります

まず知っておきたいのは、民法では請負契約は書面がなくても成立するという点です。
つまり、現場で内容に合意し、工事を行い、完成物を引き渡していれば黙示の契約として認められる場合があります。

さらに、次のような事実があれば、請求の根拠として十分です。

  • 依頼主の指示で作業範囲が増えていた

  • 内容や金額を口頭で確認していた

  • 追加材料費・人工費などが発生していた

  • 完成物を引き渡し、相手が使用している

要するに、「契約書がない=払わなくてよい」ではありません。
仕事をした事実があれば、請求できる可能性は十分あります。


STEP2:まずは「書面」で正式に請求しましょう

次にすべきことは、口頭でのやり取りを避け、証拠が残る形にすることです。
なぜなら、口頭や電話だけの請求は後から「そんな話は聞いていない」と言われる原因になるためです。

そのため、最初に行うべきは請求書を送ることです。

請求書に書くべき内容

  • 工事名・作業内容(追加分が分かるように)

  • 実施日・完了日

  • 請求金額と内訳

  • 支払期限(非常に重要)

  • 振込先口座

特に、「支払期限」を明記することで相手への圧力が強まり、支払いを促す効果があります。


STEP3:応じない相手には「内容証明郵便」で正式に通知

請求書を送っても支払いがない場合、次のステップとして内容証明郵便を使います。

内容証明とは、
「誰が・誰に・いつ・どんな内容で請求したか」を郵便局が証明してくれる制度です。
そのため、裁判や調停でも強い証拠となります。

内容証明に入れるべき項目

  • どのような追加工事を、いつ行ったか

  • 現場で口頭の合意があったこと

  • 完了日と請求額、その内訳

  • 支払期限と振込先

  • 支払われない場合の対応方針(例:法的手続きへ移行する可能性)

文章は感情的にならず、あくまで事実を淡々と書くことが重要です。

例文:
「本書面到達後◯日以内にお支払いが確認できない場合、法的手続きへ移行する可能性があります。」


紙の内容証明には「文字数制限」があります

さらに知っておきたいのは、紙の内容証明には次の制限がある点です。

  • 1行20文字以内

  • 26行 × 3枚まで(最大約1,560文字)

段落や空行を含めると、実際に使える文字数は1,000〜1,200文字程度です。
そのため、説明が長くなる場合は**電子内容証明(e内容証明)**を使うと余裕を持って書けます。


民法でも「支払う義務」は明確に定められています

また、民法第632条では
「仕事を完成させた者は報酬を請求できる」
と規定されています。

したがって、追加工事でも完成して引き渡した時点で報酬請求権が発生します。
つまり、契約書がないから払えないという主張は法律上必ずしも認められません。


STEP4:内容証明でも動かない場合の次の手段

内容証明に反応がない場合には、次の法的手続きへ進むことが可能です。

  • 支払督促(簡易裁判所)

  • 少額訴訟(60万円以下の場合)

  • 民事調停(第三者を交えた話し合い)

内容証明を送っておくことで、
「適切な請求を行っていた」という証拠になり、後の手続きがスムーズになります。


「請求できるか判断が難しい」と感じたら

一方で、案件によっては判断が難しいこともあります。

  • 「この追加分は請求してよいのか?」

  • 「文面はこれで問題ないのか?」

そのように迷ったときは、早めに専門家へ相談することをおすすめします。


行政書士に依頼するメリット

内容証明は強力な手段ですが、書き方によっては
相手との関係を悪化させたり、伝えるべき内容が不十分になることもあります。

そこで行政書士のサポートが役立ちます。

  • 文字数・形式に沿った正確な内容証明の作成

  • 感情的にならない客観的な文章の調整

  • 内容証明後の流れや、トラブルを避けるための相談

結果として、自分だけで抱えて悩むより、
最初から専門家に任せた方が早くて安全です。


まとめ|やった仕事には、しっかり請求できます

  • 追加工事でも請求できるケースは多い

  • まずは請求書で「書面の証拠」を残す

  • 応じない相手には内容証明郵便で正式に通知

  • それでも難しい場合は法的手続きへ進む

このように、手順を踏めば回収の可能性は十分あります。
諦める前に、一度状況を確認してみてください。


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参考リンク:日本郵便 – 内容証明について

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